☆穂美side☆



シイとせっかく遊びにきたのに、
楽しい気分があいつらのせいで台無し。



…まあ、

元は私の昔の行動が原因なんだけどね。




うちの家族は、
気の強い人間ばかりで、

「弱いものは虐げろ」

みたいな、
アフリカの動物社会のような生活をしてた。


しかも少し年の離れた兄ちゃんが3人の、もう動物園のような生活をちっさいころから毎日。

お陰で幼稚園の時は、
家でたたき込まれた喧嘩の仕方で、
年上の男の子を平気で泣かす、立派なガキ大将になってたんだ。


そのせいで、
母さんは毎日のように私が泣かせた男の子の親に謝って、そのたびに私に雷落としてた。


だけど、父さんはそのことを褒めるから、私は調子にのってまたその無限ループ…



けど、兄ちゃん達が髪の毛を金やら銀やらに染めだしてから、私にも変化があった。


兄ちゃん達は2人はもう社会人だし、一番小さい兄ちゃんも、今年大学を卒業するんだけど、
昔はもう、ここらへんの不良のリーダー的存在だった。


その影響で、まだ中学にあがる前だった私も、
夜に高校生と喧嘩したり、
兄ちゃん達についていったりしてたんだ。



そのせいで、後から聞いたんだけど、上がる中学からは、

問題児が入ってくる
とか
山手兄弟の妹が入学する

って言われてたみたい。



お陰様で入学早々孤立。

兄ちゃんの知り合い達、
まあざっくり言うと不良達と、つるむようになってたんだ。


やんちゃばっかりした毎日も、あっという間に過ぎて、
私は中2に進級した。


そこで出会ったんだ。


その時の私を変えた、
荻原詩依に…