「ほ、ほ、ほ、穂美は…
わ、私のつ、つ、連れなんで!!」 

「し、シイ!?」



私は穂美の腕を掴んで
金髪男達から一目散に逃げ出した。





─────────…


「はぁ…はぁ…
ここまでくれば大丈夫だよね??」

「うん…」


あの人達が怒るよりも、 
私は穂美がキレる方が恐い…!

それに穂美の内申に、響くことになったら大変だもん。




「シイ、ありがと」



不意の穂美のお礼に私はびっくりする。



「あいつらから庇ってくれて」 

「い、いやいや!
だって穂美の機嫌悪くなったし!
うちも、あんな人達に絡まれてやだったもん!」


誰だってあの状況は逃げ出したいよ。




「──────…二度目」

「えっ??」



「シイにこうやって助けられるの」




その穂美の笑顔と、言葉の意味に、
少し昔のことを思い出した。



「あんなんで助けたって言えないよー」

「私には十分助けられた」



穂美と出会ったあの時、
今でも鮮明に覚えてる。



あのときの穂美は…