おじさんは開店の最終準備にとりかかり、私は結局奥の部屋に案内してもらった。
部屋は、従業員の休憩室のようで、長机やパイプいすが置いてある。
私ははじっこの椅子に腰かけた。
少し待ってると、渡川は一つの丼をを持ってきて、それを私の前に置いた。
「わぁー…
美味しそう…」
「美味しいよ〜
おっちゃんのラーメンだから」
私は割り箸を割って、手を合わせた。
「いただきます」
ずるずると麺をすすると、体が中から温かくなってきた。
おいしーー…
「そんじゃ、おごったお礼に何があったか説明してもらいましょうか」
「えっ!?」
「そんくらいの見返りはもらわないとな♪」
っ…
最初っからこれが目的!?
でもラーメンおごってもらったし、渡川に話したらすっきりするかも。
私はぽつりぽつりと渡川に今日あったことを説明しはじめた。