「渡川君、いつからいたの?」
「えっとねー、シイが芹澤に喧嘩ふっかけたーって説明始めたとき!」
そんなに前から!?
全然気付かなかった…
「芹澤は手強いぞー!
もうファンクラブできてるらしいしな」
「「「えぇ――!」」」
は、早い!
転入してまだ1日も経ってないのに!
まぁ静ほどじゃないね!
静なんて入学式中に出来たらしいし♪
あ、話がそれた。
「ヤバいよー…。
リカちゃんかわいいから絶対取られる…」
あんなにさっきは強気だったのに、一気に不安になってきた。
徹だって、私なんかよりリカちゃんみたいなかわいい子の方が…
「―――――シイ。
自信持てよ!」
「…え?」
「シイと佐伯がそんなことで離れたりするわけないでしょ?」
「もっとも、徹君なんてシイにべったりなんだから♪」
「佐伯の彼女だって自信持ちなよ☆」
穂美…静…渡川……!
「……う、うん…ぐずっ…」
「あぁもう泣くなって〜!」
「だっでみんながながぜるがら〜!」
またみんなが笑い出した。
でもみんなと話してわかったことがある。
1つは私は自信を失おうとしていたこと。
2つは、こんないい友達はなかなか巡り会えないってこと…