「百瀬さん、ありがとう」 幸いにも放課後になってもまだ保健の先生はいた。 先生は川口君をベッドに寝かせながらそう言った。 「あのっ!川口君は大丈夫なんですか...?」 あたしの手が震えている。 それを抑えるようにあたしは両手を重ねあわせた。 「大丈夫。ただの頭痛だと思うわ」 「そう...ですか...」 その言葉にあたしは一安心する。 そして川口君のいるベッドのもとへ向かった。