「ぅっ...」
突然、川口君がうめき声をあげた。
頭を押さえながら。
「どっどうしたの?大丈夫?」
さっきまでの笑顔とは違い、すごく苦しそうな顔をしている。
あたしは川口君のもとに駆け寄った。
「ぅっだいじょうぶ...ん...」
「大丈夫じゃないよ!こんな状態...
病院行った方がいい!」
「いや...ぁ、治って...きたかも...」
そんなこと言いながら、まだつらそうな顔。
汗も額ににじんできて、相当しんどいんだろう。
「だめ。まだ、顔がしんどいって言ってる。
とりあえず、保健室行こう?」
「っ...ぁ...う..ん...」
本当に大丈夫かな?
いつもの表情と違いすぎて、あたしの心臓は違う意味でドクドクしていた。