屋上に来たのはいいものの、川口君はあたしの腕をつかんだまま俯いて話そうとしない。








その空気に耐え切れず、あたしは名前を呼ぶ。








「かっ川口君?」








すると、我に返ったかのように顔を上げた。









どうしたんだろう...?







なんか、少し様子が変...








「ぇっ、うわっ!ごめんっ!」








「大丈夫?」









「よっ余裕!」










「そっか。

...で、ここまであたしが連れてこられた理由は?」











なんでだ?









それが引っかかります。