「胡桃………」



私の最大の闇。



これは潤でも、私の真実を言えない。



彼と私しか知らない、2人の真実。




「それは、大宮 海斗 (おおみや かいと)が関わっているのか?」



「…………。」



答えはYES。


でも、私は何も言わなかった。



“あの日” のたった一人の死人。


それが彼ーーー大宮 海斗。




「今は言えなくてもいい。だけど、いつか教えて欲しい。」



潤は、私を抱きしめた。



その温かい腕を、私は感じることしか出来なかった。




「いつか、教えるよ。」




きっと、いつか。