「ネコなんて、大っ嫌い。」



簡単に「大っ嫌い」なんて口にしてしまう友達が、ものすごく薄っぺらな存在に見えて。

「大っ嫌い」と言われても、何も感じない自分が、虚しくて。



目の前の友人たちを、好きだとも嫌いだとも思わない自分が、ちっぽけな存在に思えた。



「ネコの、男好き。」

「……。」


そんなの、顔しか見てない男がすり寄ってくるだけじゃん。
大体私いつも、そういうことがあっても無視してるし。



「ネコに裏切られた。」



そっちが勝手に私に期待して、勝手に絶望しているだけでしょう?



「ネコって、本当に感情が出ないんだね。

のっぺらぼうみたい。」



この言葉が一番、

…一番、心にキタかもしれない。