明け方になって、目が覚めたら、病室のベッドにいた。翔兄ちゃんが連れてきてくれたのかな?ゴホッまだ咳き出るけど、夜中ほどじゃないし大丈夫かな?って思いながらいたら、看護師さんが入ってきた。

「あれっ、真奈ちゃん起きてたの?朝までもう少し眠ってていいよ。」
「はい、さっき目が覚めました。ゴホッ。」
「咳しんどいかな?」
「ちょっと出るけど、大丈夫です。」
「しんどかったら遠慮しなくていいから、すぐ、ナースコール押してね。じゃ、点滴取り替えるね。」
看護師さんは点滴バッグを新しいのに付け替えて、出て行った。

しばらくボーっとしてたけど、またウトウト眠って朝になった。

「真奈ちゃん、息苦しいのはどうかな?ちょっと胸の音聞くよ。」って翔兄ちゃんが来てすぐ聴診器をあてられた。
「大きく息できるかな?深呼吸してみて・・・」
言われた通り深呼吸しようとしたら、思いっきり咳が出て来た ゴホッゴホッ
「あぁ、ごめんごめん。しんどかったね。」って背中をさすってくれたら落ち着いた。
翔兄ちゃんに「真奈ちゃん、まだしんどい状態だね。安静にしてるんだよ。しんどかったら看護師さんに言うんだよ。わかった?」て言われたからうなづいたら、「よしよし・・・」って頭を撫ぜられた。

翔兄ちゃんは隣のベッドの人の所に行ってしまった。

翔兄ちゃんが同じ部屋の人の診察とか話とかしているのが聞こえてきた。どの人にもすごく優しい感じ。私だけが特別じゃないってわかってたけどちょっぴりさみしくなっちゃった。

さみしいなぁって思っていたら、健兄ちゃんとおばさんが来てくれた。
「真奈ちゃん、夜眠れた?」っておばさんに聞かれた。
「うん、寝てたんだけど、夜中にしんどくなって、翔兄ちゃんに注射された・・・」
「大変だったね。でも、大分、落ちついた?昨日より顔色よくなってる気がするわ。」
健兄ちゃんから「さみしくなかったか?今日は午後から仕事だけど、それまでいるけど、何か欲しい物とかあるか?買って来るよ?」って言ってもらった。でもお腹もすかないしというより食欲もないし、暇だけど何かする元気もないから、特に欲しい物も思いつかなかった。