その夜、不思議な夢を見た。
(ここはどこだ?)(ちっちゃい子ばっかりだ。)(俺の幼稚園の風景によく似てるな。)
だがしかし、保田だけは、きっちりとしたスーツを着ている。
「保田君、おままごとのお父さんやくやって」
そういってきたのは、隣に座っていた女の子だった。
「保田君?なんで俺の名前を知ってるんだ?」
「ねぇ、どうしたの?」
「ん、なんにもないよ。」そう言うしかなかった。
(おままごとなんて久しぶりだなぁ。)
そうしみじみしながらも、なんだかんだいって10分が経過していた。
「よし、そろそろおそてであそびましょう」
先生らしき人がいった。
「ほら、保田君もいくわよ。」
ばかにしてんのか?一瞬、イラッとした。
ドッジボールをしたのは久しぶりだった。
おままごとをしていた女の子とぶつかった。
「あっ、ごめん。」
「いいよ。」
なんだかさっきからこの女の子とふれあうような気がした。
(あっ、そうだ、名前を聞いとこう。)
「名前…何て言うの?」
「どうしたの保田君?私は金田ゆかこ。」
(えっ……金田ゆかこ?)
(そういえば面影があるような…)
保田は、思い出した。
(そういえば、小学校も中学校も一緒だったんだ。もしかして金田は、俺のことが、好きだったのか?あるいは……………)
と、変な夢で変な妄想をしていた。