目の前には豪華なメニューがズラリとならぶ。

━━━こんなに食べられないよ…

毎朝こんなにたくさんの料理を出されても食べきれるわけがない。
あぁ、こんなときお母さんなら…。そこまで考えて、はっ、と我に返る。

そしてゆっくりと、丁寧に焼かれたベーコンを口に運ぶ。
そのベーコンが胃にたどり着く前に、ダイニングルームの扉がガチャリと開けられた。