辛くて疲れ切った私は、ダラリと力が抜けてしまう。

あんなウソつき、もうどうでもいいのに、なんでキーボードの上に水滴が落ちているんだろう。

私の視界は、たえず滲んでいた。

【でも、ももたん、私どうしたらいいのかわからないよ。こんなことになっても、親友は親友だもん……。私はただ、昔に戻りたいだけ……。昔みたいに笑いあいたいの】

滲む視界の中でやっと読んだソラの言葉。

なにからなにまで、昔の私とそっくりだ。

ゲームとは呼べないほどシカト状態が続いても、私は信じていた。

ミホちゃんは、私のところに戻ってきてくれるって。

誰かになにかを言われてからって、そう簡単に心のスイッチは入れ変わらないよね……。

たとえ心のどこかで結末を理解していたとしても、信じていた人物ならば尚更無理だろう。

【だけどソラ。ソラは、親友のところだけが居場所じゃないでしょ。私はこんなこと言いたくないけど、なにげにソラが羨ましいよ。じゃあね】

私はそう言い残してチャットルームを去った。