私には、そんな仲間とよべる存在はもう昔に消えている。
ううん、そもそもそんな人たちは、いなかった。
大丈夫じゃなくても大丈夫って言って、自分として生きるのが苦しくてウソまでついても、誰も気づいてくれる人は、助けてくれようとする人は、いなかったよ。
【ブラックは怖いなぁ。心読むのやめてよぉ】
底抜けに明るく振る舞うソラは面倒な存在としてしか認識してこなかったけど、初めて羨ましく思った。
そうやって気づいてやれるブラックは、優しい人だなって思った。
なんで私には、そういう存在がいないんだろう……。
いろいろなものを抱えているソラにも、ひとりいるのに。
【いつも通り、親友にシカトされただけだよ。私なんていない方がいいんだなって再認識しただけ……】
親友って言葉が頭の中で響く。
また、おさげ髪の女の子を思い出す。
『桃香って面倒くさいよね』
『消えればいいのに』