さっきまで、ブラックが言っていたことをずっと考えていたけれど、ソラが現れたことで意識が引き戻された。

突然現れたソラは、いつもと変わらず明るい。

ブラックはあんなふうに言っていたけど、ただ遅れただけみたい。

【ソラ、なにかあったんだろ?】

なのに、ブラックの返信は素早かった。

まるでソラのことを見透かしているかのように。

【ううん、特にない。大丈夫だよ】

私はふたりの会話を、ただ目で見ているだけだった。

だって、私はふたりのことをよく知らない。

ふたりの間に入る余地なんてない。

【ソラの大丈夫って言葉ほど、信用ならないものはないだろ。どうした?】

でも、ブラックの新しい書き込みを見ていたら、私の胸の奥が自然と温かくなるのを感じたの。

画面には、キョトンとした顔で胸をおさえている私が映っている。

ああ、こういうのを“本当の仲間”っていうのかな……?