ブラックは、更にこう付け加える。

【俺らは、血祭りにあげられてるみたいだったよ】

私は動揺した。あまりにも痛々しい響きだったから。

血祭り、リストカット、復讐。

今私は、パソコンの前にいつもと変わらず座り、現実にいるのに、それらの言葉が私の平坦な現実を大きな音をたてながらはぎ取っていくようだった。

そして、この画面と同じ、まっ黒な世界へと放りだされるみたいに。

そこは、私でさえもまだ触れたことのない、闇に覆われているみたいだった……。

怖かった。だけど私は、その中にある真実を知りたかったの。

【それでこのサイトは……? ここにいた人たちは?】

こんな重い話でも、知りたいっていう気持ちをおさえられない。

この不気味なサイトがそんな悲惨な現場と化したなんて、私にとっては驚きの事実だったんだ。

【ユーザーたちは消え、好き放題荒らしたヤツらもいじめるヤツが消えたから撤退した。あのあとアキムは、このサイトを引っ越しさせあんなトリックまで加えて、再始動。でも、新サイトに残ったユーザーは俺らふたりだけだったっていうこと】