あんまり妙な所にいると、それよりも重い話がでたとき、疑いようもなくなるんだ。
ふざけるには重すぎる。
そしてふたりは、真剣すぎるから。
私はあの一件以降もアキムがいないか偵察するため、自らの恥を忍んで偵察に行っていたのだ。
けれどふたりは、あんな話を聞いた後も軽蔑するわけでなく、普通に迎え入れてくれた。
人懐っこいソラは、さらに歓迎するようになったみたい。
ときどき鬱陶しくなるけどそんなソラと、復讐心を下手に隠さないブラックのおかげでここに入り浸るのが嫌いじゃなくなったの。
もちろんアキムを捕まえて、なにか仕返ししてやりたい気持ちはあるけれど、ここのチャットルームにいる時間は、悪くないって思える。
だから今はこうして、彼らの来ていそうな時間に入室してみるようになってしまったんだ。
ほら、今も私はなににも染まらない綺麗な黒色のチャットルームにいる。
今日も名前はももたんでも、心は“羽咲桃香”として。