次の日から、サキと登下校しなくなった。サキは、相変わらず笑顔。コウキさんの隣で…。

あまり、いい気はしない。タラシで有名だし、チャラいし、てか…彼女いるし。
サキが可愛いから、どーせ…それだけなんじゃねーの?

「あっ、おはよー!!ユウ。」

隣の席…サキが言った。

「はよ…。」

前の席に座るアキが話しに入ってきた。

「あら、テンション低いわねー。」

「どした?ユウ。なに、振られた??」

シュンも話しかけてくる。

「誰に、振られんだよ…ばーか。」

「えぇー!!!絶対なんかあったでしょ?!」

サキ、お前のせいだよ。…なんて、言えないだろ…。
あーもう…。

「ねーよ。うるせーな…。」

昼休み、シュンが俺を屋上に呼び出した。
なんだろう…。

「で、何があったわけ?」

「いや…別に。」

「コウキさんのことだろ??」

「…!?」

シュンは、にやっと微笑むと俺の肩に手を置いた。

「大丈夫。サキなら…きっと。何かあったら、お前がいるだろ?」

シュンはいつも…俺の心をくみ取るように分かってしまう。
だから、ちょっと怖い。

でも、こいつは、いつも俺の頼れる親友だから。
シュンに背中を叩かれた。

「いってーーーー!!!!!…っにすんだよ!!」

「お前、分かりやすすぎ!!」

俺らは、笑いながら教室に戻った。

「おぉ!帰ってきたぁ。」

サキの笑顔を見て、ほっとしている自分がいた。
こいつは、きっと…大丈夫。

本当に、そう思っていたんだ。


サキ…幸せになれよ。