では、後日連絡を

そう言って倉ヶ市さんを
帰した後、キトは俺に言った。


「創、ありったけの赤いピンと
アマゾンの方面の地図、
それから地球儀ね!」


アイコンタクトで返事をする。
キトと俺はそれだけでいい。


リンがキトの肩に飛び乗った。

モチベーションはMAXだ。




俺は机にデカイ地図を広げ、
アマゾンにある村に
赤いピンで印をつけていった。

「出来たぜ!」


そういうとキトは嬉しそうに

「さすが創だね!
仕事が早い!
こっちもわかった!」


そう言って戻ってきた。


キト曰く、倉ヶ市さんの話は
全部本当にあることらしかった。

アマゾンの奥地には
あまり知られていない少人数の
部族、マシコ・ピロ族が
本当にいたのだ。

「マジでいくわけ?」


俺が聞くと、キトは当然のような
顔をして答えた。

「創も早く荷造りをしなよ」


はい、そうですよね。
キトには敵いません。

はいはい、そう言って
コーヒーカップを下げる。




「創ー
浮き輪っているよねー?」

「遊びにいくんじゃねぇの」

俺はそういいつつ、
手に持ったシュノーケルを
後ろに隠した。


「えー?」

キトがイタズラ顔で俺を見る。


後ろで嬉しそうに にゃあ と
リンが鳴いた。