「はぁ…すみません、ビックリしちまって。はぁ…今、外に怪しいバイクが来たんで確認しようと思って近付いたんですが…あいつでした」


すうっとまた息を整えて発された言葉に皆がざわついた。

大和さん、疾風さん、雷弥さんは薄く笑いを浮かべて――…。



「マリアでした。白のワルキューレで女…マリアでいいんですよね?」



大和さんを見るとやはり、薄い笑みを浮かべていた。


「で?」


「はい、待ってろとは伝えてここに来ました」


「連れてこい。まだ居るなら、な」


"はい!!"そう言うとそいつは物凄い早さで、外に出ていった。

あ、そうだ。
あいつ足だけは早いんだよな。

走り去るその後ろ姿を見つめながら思い出した。


「戦場の乙女…か」


疾風さんもどことなく満足げな顔をしている。