私の好きな人は、私の大事な親友の好きな人。

決して自分の想いは口に出せない。

大事な親友を傷つけたくないから。

親友のためなら、自分の想いを犠牲にしてもいい覚悟なんだ。

でも、先輩の姿を見る度に想いは増していくー…

好きになってくれないかな?
こんな少しの可能性を信じて…
今日も先輩を見てるの。

でも決断の時はすぐにやってきた。

「私、先輩に告白する!」

突然告げられた、親友からの残酷な報告。

私はその場に立ちすくんだ。

一瞬、時間が止まったかのように。

しかし、答えはすぐに決まった。

決まったというより、もう決まっていたんだ。

「頑張ってね!応援してるよ!」

諦めるー…

これが私の下した決断。

「ありがとう!」

喜ぶ親友。これでいいんだ。傷つくのは私一人だけで。

ありがと。先輩。

私は先輩に恋して成長出来たよ。

これから、大人になっていく私。

愛する人も出来るかもしれない。

だけど私は先輩を忘れない。

たった一人の大好きだった先輩を。

いろいろ教えてくれた先輩を。

そしてー…

私の大事な親友の好きな人ー…

先輩を。