『トラは私なんていらないんだ!!』
あの日から一夜明けた、翌日の昼。
「…長、…店長、店長!」
「うおっ!」
いつも通りの景色の店で、名前を呼ぶハルの声に俺ははっとする。
「これ、チーズハンバーグじゃなくてデミグラスハンバーグ。間違えてますよ」
「え!?わ、悪い…」
「店長ー、これライスじゃなくてパンのセットなんだけどー。あとサラダ忘れてるし」
「店長、後ろ。鍋火にかけっぱなしっす」
「え!?あ!げっ!!」
続いて和馬、大地からの言葉に俺はわたわたとキッチンの中を動く。
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