欐汰さんに言わないと…
このままアキラと欐汰さんが
会ったらややこしくなる
私は店に戻り、
『欐汰さんっ…すいません!急用が出来たんで失礼します!』
私は急いで店を出た
少し歩くと、
ブゥゥンッ
バイクの音だ
「紅羅!」
『アキラ…』
アキラを見た瞬間
いろんな事が蘇ってきて
涙が溢れてきた
「………! 後ろ乗って?」
『うん…』
私はアキラの後ろに跨った
数分後
ついた場所は
昔、廉兎とよく行っていた
海だった
私たちはバイクから降りて
砂浜に座った
『アキラ…ありがとっ』
「これが俺の役目だから…廉兎と約束したんだ…」
『約束…?』
「紅羅はああ見えて泣き虫だから、紅羅が泣いている時は側にいてほしいって…」
『アキラ…』
「紅羅の気持ちが俺に向いてなくても、紅羅の涙を拭うのは俺の仕事だ…」
『アキラ…優しすぎるょ…』