廉兎…
戻ってきてよ…
「なに頼む?」
欐汰さんの声で
現実に引き戻された
『えっとー、何がオススメすか?』
「チーズケーキかなぁ」
『じゃぁチーズケーキにします』
「理貴さん チーズケーキ二つ」
「りょうかい」
ブーッブーッ
私の携帯だ
ディスプレイには
着信 あかね
あかねは私の親友で
綺羅の彼女だ
『ちょっと出てきます』
私は席を立った
〔もしもし?〕
〔紅羅?久しぶり!綺羅に話聞いたよー大丈夫っ?〕
〔久しぶりー!なんとかっ!〕
〔そっかぁ♪明後日さ…廉兎の命日じゃん?〕
〔うん…〕
〔それでさ連んでた奴らで集まるんだけど、紅羅も来るよね…?〕
私は廉兎が亡くなってから
辛かったから集まりには
行かなかった
だけど…
廉兎の命日ぐらい…
〔うんっ…行くょ!〕
〔わかった!みんなに伝えとくね?〕
〔はぁいっ…うんっ…じゃ、また連絡して?…はーいっ〕
ブチッ
ふぅー…
あっ、髪切っちゃったしなぁ…
仕方ないかぁ…