「ちょっと付き合って」

欐汰さんは
私の手首を掴んで
外に出た

どこに行くのかな…?

私は黙って欐汰さんについて行った。

ついた場所は
綺麗なカフェだった

「甘い物好き?」

『大好きっす』

カランカラーン

「おっ!欐汰!」

「理貴さん、席空いてますか?」

「おぅ!空いてるぞー。あっちの席でいいか?」

「はい」

知り合いかな?

私と欐汰さんは
奥の席に座った

「俺も甘い物好きなんだ」

『そぅなんすかっ?意外っすね』

「ははっ 俺、ここでバイトしてるから」

『だから仲良かったんすねっ』

「綺羅…」

『なんすか?』

「いや…なんでもない」

どうしたんだろう…?

欐汰さんの瞳は
とても悲しげだった…

あっ…
もうすぐ廉兎の命日だ…


やっぱり…
私は廉兎が大好きだ…


忘れる事なんて
出来ないょ…?

廉兎以外の人を
好きになったら
私は廉兎を裏切った事になる…


無理だよ…

私に廉兎を裏切る事は
出来ない…