最初の頃は、怖くて、寂しくて、
たくさん泣いたりした。

だけど、中学生になってからは
泣いても意味がないと分かり、
寂しいという思いを捨てたんだ。

誰かに頼っても何もしてくれない。
見て見ぬ振りさえする。

だけど、ゆきちゃんは違ったんだ。

あたしに親がいないことが分かると、
中学生になって、出会ったばかりの子に
大丈夫?うちに来る?
と、ものすごく心配してくれた。
ゆきちゃんの親も
何かあったらうちにきなさいね。
と、優しく言ってくれた。

その日からあたしは怖がるのをやめた。
寂しいと思うのもやめた。

ゆきちゃんと一緒にいるように
なったのだ。