「三つ編みしてるの」


可愛く首を傾げていますけど、それ私の髪ですよ?


「そんな可愛らしい物は似合わないと思いますよ?」


「違うの。濡れているうちにこうやっておけば、乾いた時にお揃いになるでしょ?」



「……それも似合わないと思いますよ?」



どうやら、花乃は私を自分と同じふわふわ癖っ毛にしたいらしい。

ですが、私がやっても寝癖にしか見えないんじゃないですかね。



「那月さんを可愛くするのぉ。ねぇ、那月さんは、何で髪の毛長くしてるの?」


「長い方が小まめに切らなくて済むので、って……花乃酔ってませんか?」


「お酒なんて飲んでないよぉ?
ねぇ、那月さんは何でそんなに色っぽいの?ズルいなぁ……」


絶対酔ってますよね?


「ここに来る前に何をしましたか?」


「あのね、お母さんの所に行ったら武さんが居たの。それでね、敬語が無くなったの!それでね、お饅頭食べてコーヒー飲んだの」


ちょっと支離滅裂ですが……

気になる事が一つ。


「コーヒーとは、武さんのコーヒーですか?」


「うん!なんか不思議な味がしたの、美味しかったよ?」



……これは、後で武さんを絞めなきゃいけませんね?

どうせ、武さんお気に入りのブランデー入りのコーヒーを飲ませたんでしょう。

それにしても、後になってから回って来たんでしょうか?会った時は気が付かなかったんですが……