「ユリってばぁ、そうとうセンセェのこと好きみたいだねぇ(笑)」

百合恵の後ろ姿を見送った萌がそう言った。

「えっ?なんで…?」

「いやぁ、だって今のってさぁぜぇっっったい『悠斗くんが一言いったからってすぐに意見変えて、別にあんた達だからって言葉かけてないっての。あんた達がたまたま自分の生徒だからって声かけただけで、クラスのためだし。第一、悠斗くんはユリちゃんのだから』って、思ってたってぇ(笑)」

「まさかぁ。それに百合恵、自分でユリちゃんなんて言わないし」

なんて言ってても、いろんな気持ちが渦巻きだす。

「じゃあぁ、ユリちゃんってところを直し『萌!リナもっ!!話してないで。メニューこれでいい?』えっ、どれどれぇ?」

萌が隣でメニューを見だす。

あたしも萌の言葉が気になりつつも、文化祭実行委員の子にゴメンと話ていた事を謝ってメニューを見る。