「痛っ」

足を踏み出せば、足首からズキンと鈍い痛みが走る。

「ひょっとして今ので足首捻ったのか?」

星夜が心配そうに声をかけてくる。

「…うん、そうかも」

「歩けるか?」

そう聞かれてまた一歩踏み出してみる。

「…やっぱり痛い」

「だよな。それにこんな足場悪いと、余計足首痛めそうだしな。おぶるか?」

「ヤダ」

年頃の女の子に『おぶるか?』なんて聞かないで欲しい。

「即答(笑)じゃ、肩貸す?」

「……お願いシマス」

素肌が触れ合うことに気が引けたけど、足首がこんな状態だと1人でこんな足場の悪いところは歩けない。