「ぎ、ぎゃあぁぁー!!」


「未亜、うっさいわよ!!
 ご近所めいわくでしょ!!」


そ、爽がいたなんて!!
あぁ、ど、どうしよう
わたしは急いで靴を脱いで
自分の部屋へと続く階段を
駆け上った


わたしは、部屋に入るなり
頭まで布団をかぶった


階段を上る音が聞こえる
きっと爽にちがいない


わたしはぎゅっと目をつむった


ーコンコン


「おい、未亜。入るぞ」


「......」


ーがちゃ


「......」


「......」


「......未亜、シュークリーム」


「......」


きっと爽はシュークリームを
買ってきた。
わたしの機嫌を直そうとして


「......いらないのか?」


う、いらなくない
ほんとは食べたい
だってシュークリームは
わたしの大好物だから


「.....なら、おれが食べる」


パクパクとシュークリームを食べる
音が聞こえる


う~、たべたいっ!!
でも、でたら負けだ!!


でも、食べる音は聞こえてくる


「......これ、ラスイチだから」


ーがばっ


「わ、わたしが食べる!!」