そう不思議に思っていると、あたしは何とも“安直な結果”に辿り着く。そしてあろう事か、本人に言ってしまった。

「あなたは、」と先ず口にする。彼の視線がこちらに向けられた。

相変わらず綺麗な顔だけど、髪は濡れたままで雫が肌に流れていた。


「何を怖がって、怯えているんですか?」

「―――」


だって、そうでしょう。

何を恐れて、あたしを軟禁するの?執拗になるのも、何かの事態を恐れてでしょ?