チャラチャラした裏側に、そんな辛い過去があったなんて。

本当はもっと真面目なヤツなんだな。

「霊と会話が出来て執行人と同じ事してるから、みんな依頼するんでしょうね。梓さんはどうして……」

言葉を切った火茂瀬は辺りを見回した。

僕も前嶋の気配を感じる方を見つめる。

「来たな」

「そうッスね。隠れましょう」

火茂瀬は僕が執行人をしている理由を聞こうとしていた。

僕と火茂瀬は少し似ている。

機会があれば話してみよう。