「出発しますからね。落ちないで下さいよ」
火茂瀬は自分の腹に僕の腕がしっかりと回っている事を確認してからバイクを走らせた。
12月の中旬にバイクはとても寒い。
密着すれば、温かい。
……この体温を僕たちは奪っているのか。
良い事だなんて思ってない。
でも、何の罪も無い女性を殺す犯人が許せない。
犯人だから殺しても良いなんて思ってないが、人一人殺したくらいで死刑になる事は無い。
死者は復讐が出来ない。
苦しみを訴える事すら出来ない。
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