「それでは まず注意と校則からのお知らせです。まず みなさんもう知ってるとは思いますが 長期休暇……また とある事情で外にでることがある時以外は 絶対に島からでることは禁止されてます。とある事情とは それは後々わかることだと思いますので 今は何も言いません」

これは知っていた。この島に入るときに必ず言われることである。

「それと 島にはいくつもの立ち入り禁止区域がございます。絶対に入らないこと」

と 壇上にある大きなスクリーンに映し出された地図に 立ち入り禁止区域が示されていた。

「校則については この学園の大きな校則は3つです。1つ目は 絶対に人を傷つけるような魔法はつかわないこと。2つ目は 長期休暇で外に行くことがあっても 外では魔法を使うことはもちろん 魔法のことも他言は許されません。3つ目は 人の心を操る魔法などの禁忌魔法は 名の通り絶対禁忌とします」

「……」

禁忌魔法を使える人なんてそうそういないけど 使ったら校則違反どころか 魔法使いとして最大の罰を与えられる。

「まあ 制服とか頭髪 化粧……その他もろもろは特に何も言いませんが なるべく守ってくれるとうれしいかな」

その笑顔に あまり逆らえない雰囲気を感じたのはきっとほとんどの者がそうだろう。

「それでは 最後に方針についてです。みなさんには あとで詳しいガイドブックをお配りしますが とりあえず今座ってる隣の人を見てください」

鞠香は輝をみた。
輝も鞠香をみる。周りの人も 同じ様にみた。男女だったり 同姓だったり……。バラバラに座らされた席。

「この学園では予科2年と本科3年の 計5年の年月を 隣の人とパートナーとして過ごしてもらいます」

パートナー……?
それは兄や姉にも聞いてなかった。
なんのことだろう……。

「みなさんの中には知ってる者もいるかも知れませんが 5年後の卒業時に たった1組のへパートナーが選ばれ パートナーには 学園から1つの願いが与えられます。なんでも1つ叶えてくれる願いです。選ばれる1組の条件は簡単に説明すると 5年で最も良い成績 良い功績を残した1組となります」

鞠香は驚いた。その 1つの願いのことは知っていた。でも それは2人で……とは知らなかった。

「パートナーとは協力し合い お互いの絆を深めあってください」

て言われても……鞠香は輝をみた。
男子とペアなんて……。

「パートナーはランダムによって決められてます。なので皆平等ですので がんばってください。それでは改めまして みなさん。入学おめでとうございます。5年間 楽しい学園生活を」

生徒会長からの話はこれで終わった。