「はぁ~あぢぃー。」

午後6時。まだ、夕日は顔を出している。

「もぉ帰りましょうよ。光一さん!!」

今、あたし達はインターホンを探すため、徳本組の敷地の周りをずーっと歩いてる。

「ああっ!あった!」

光一君が声を上げたのは、三つ目の門の前を歩いてた時のことだった。

「もぉー。ここには、何個門があるんや!」

「………。てか、誰がピンポン押すの?」

「…………いや、そこは光一さんでしょう。」

すると光一君は

「いやぁ、一番関係している明菜ちゃんやろ。」

そしてあたしは

「そこは、最年長の中村さんが。」


「……いや俺、押しませんよ!!」

「俺だって!!」

「あたしだって!!」

すると、

「おい。ごちゃごちゃうるせー。ガキ共が。」

中からごっつい人が出てきてしまった。