「てか、あたしなんでここにいるの?」

すると光一君は手をパチンとならして、
「そうやったそうやった!忘れとった!」
と言った。

忘れるなよ!!

「あのな、明菜ちゃんは駅前で男二人に襲われそうになってたんや。」

「ええ!ウソぉ!怖っ!!」

「いやいやそんな軽いもんじゃない!
なんか明菜ちゃん狙いで襲ったっぽいんや。」

「え……。」

なにそれ?なんか怖いじゃん……。

「なんか見た目的にヤクザって感じ!」

「それってヤバいよね……?」

「で、俺はそんな二人を飛び蹴りした。」

「うーん。それはもっとヤバいんやないんすか?光一さん……。」

確かに………(汗)

「で、その後、明菜ちゃんを抱えて逃げてきた。」

「ヤクザに追われたりしなかったの?」

「いやぁ、まさか高校生に飛び蹴りされると思ってなかったらしく、目が点だった(笑)。」

「「(笑)じゃねーよ!!ないっすよ!!」」

「おおー!二人とも息ピッタリ!!」

「そんなこといってる場合じゃないっすよ
てか、なんで明菜ちゃんは狙われてんですか!」

「そう!そこなんだよなぁ……。」

なんであたし、襲われそうになったんだろ。

てか、なんで駅前に行ったんだっけ?

……………………。

「ああっ!!」

「どうした?なんか思い当たる節でも?」

「あたし徳本さんと遊びに行く約束してたんだった!」

ヤッバー、こんなことがあったからすっかり忘れてた!いや、当たり前か。

「徳本…………。」

「ん?どうしたんすか?光一さん。」

「いや、なんか俺的に、徳本絡みだと思う。
この事件。」