「えっと、星野明菜です。光一君の友達です!!」

「僕はたこやん堂の店員中村です。いや、かわいいね!明菜ちゃん!」

「中村さん!!明菜ちゃんは俺のもんや!!」

光一は必死になって怒鳴った。

「いつあんたのもんになったのよ!!」

「予定!!予定やで!」

もうっ予定ってなによ!!

「はいっできましたよー。明菜ちゃんネギとかマヨネーズ大丈夫?」

「はい!大丈夫です。」

中村さんはネギをパラパラと振りかけ、マヨネーズを縦に横に投げかける。

職人だ。

「すごい……。」

「!!」

「へい!おまち!」

出来たてでほやほやしてる。

んー!いいにおい!!

「おいしそー!!いっただきまーす!」

ハムっ

「…………。」

「どうや?明菜ちゃん?」

「んまい!!チョーうまい!!」

あたしは美味しさのあまりに飛び跳ねた!

「そっかそっか!お兄ちゃんうれしいな!」

「んーおいしっ!!」

「明菜ちゃん!口元にマヨネーズついてるよ!」

光一君はあたしの口元についたマヨネーズを親指の腹で取った。

「ちょっちょっと!!」

光一君は親指の腹をペロりと舐めた。

恥ずかしい!!顔が赤くなっていくのが分かる。

「おお!光一さん大胆っすねー!!」

「だろ?」

「………っごちそうさまでした!!」

「おいしかったかい?」

「はい!おいしかったです。また食べに来ます。」

「またきてやぁ!」

「じゃあ、あたし帰るね。」

「待って!」

「えっ?」

光一君真剣な顔してる………。

「今は明菜ちゃん俺のことなんとも思ってないかもしれへんけど、必ず俺に惚れさせてみせる!!約束する!!」

「………惚れさせてみなよ。このあたしを。」

桜の花びらが空高く舞う。
風があたしの髪をなびかせる。

「ああ。明菜ちゃんの心を揺さぶってみせる!!」