『また〜沙羅ったら…もっと素直になりなよ』



呆れたような様子で菜々が言う。

確かに、こんな意地はってたらいくら翔だっていつか愛想つかしちゃうよね…。



だけどね、怖いんだ。

例えば私が告白したとする。


そうしたら翔は…本気で私の気持ちに応えてくれるんだろうか。


嫌いだったら嫌いで、ﾊｯｷﾘ言ってくれて構わない。


…だけど、今翔と一緒にいる女の子に聞くと告白した時の翔の返事は決まってこう。



―「俺、一人の子には決められないから、遊びでならいいよ。」



と言う。



今翔の周りにいる子はそれでも良いって言って
日替わりで一緒に昼休み過ごしたり学校から帰ったりしている。


…だけど私はそんなの耐えられない。


そんな中途半端な気持ちじゃないもん。

私も本気で好きなんだから相手…翔からも本気の気持ちを聞きたい。



だから…返事を聞くのが怖くて告白できない。


…絶対無理。