「なんでこんな…」
廊下に花びらが散っているんだ!
薄いピンク色をした透き通るような桜の花びらが、床に10センチは積もっている。
開け放たれたすべての窓からはこれでもかというくらい桜の花びらが廊下に吹き込んでいた。
花びらの勢いは止まることがなく、廊下全体を薄いピンク色に染めている。
「前が見えないっ」
なんでこの廊下だけ?
やっぱりこの学園には、まだまだ知らないことがたくさんあるみたいだ。
とにかくこれ以上花びらが酷くなる前にさっさと通り過ぎなくては!
そう思い走り出した。…が。
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