「いいじゃんいいじゃん可愛くてさ。案外女の子っぽいとこあるんだな!」
ドキッ
なんだ、ドキッて。
「はいはい、早く選んで帰るよ。」
とはいえ、キラキラしたこの店にはスポーツ科の竹刀に似合いそうなものがあるのかどうか不安だ。
スイーツデコの手鏡、花柄のマカロン型クッション、フリフリレースのスカーフ…
やっぱりどれも竹刀には似合わない。
「うーん…あっ!」
悩みに悩んでやって来たのは、私の好きなぬいぐるみコーナー。
ここはキラキラしているものばかりだけど、ぬいぐるみはふんわりして落ち着いたデザインのものが多い
「このブタのぬいぐるみ、可愛いんだよなあ…」
淡いピンク色のブタをつつく。
可愛いけど無駄遣いはできないから、よく通って眺めているのだ
「絵描き、ここにいたのか。」
ぬいぐるみの棚の後ろからからマジメくんが顔を出す