「…キラキラ?そうかしら」


ぞんざいに肩をすくめたら、白雪は「ンも〜」と頬をふくらませた。



私には、啓さまの他にもう一人幼なじみがいる。


それが、この白雪。


老舗呉服問屋の娘で、うちの家とも付き合いが深くて長い。


白い肌に、つぶらな黒い瞳。
血色のいい頬と唇。

童話の白雪姫みたいな子。



ジャンを【王子様】って呼んでキャーキャー言ってる。


老舗、呉服屋、そんな家に生まれながら、ミーハーな白雪は、自分の感情に正直な女の子。



私とは正反対の性格で、仲良くしてることを不思議がられてるけど、…こればっかりは腐れ縁ってやつかしら。



「ねェ、今日帰り琴ちゃん家寄ってっていい?」