ジャンの夢を投げやりに聞いていたら、


「ね〜、ジャンくん、ここ教えてくれない?
さっきの授業でわかんないところがあって…」


クラスメートの女子たちが、ジャンを呼んだ。



「モチロンさ!どこだい?!」


ジャンは、呼ばれたほうへ駆け寄った。


呼んだ女子たちは、頬を赤らめている。


ジャンは女子からの人気が高いのよね。



梅乃木 ジャンは、フランスと日本のハーフで、ホテルチェーンの御曹司。


初等部3年のときにフランスからこの松葉学院普通科に転入してきて、5年のときに、特進科である私のクラス(1組)に編入してきた。



転入当初から無謀にもNo.1の啓さまに勝負を挑んだりして、異色な存在だったジャンは、イジメの対象になったりしたみたいだけど。


啓さまのいない今や、堂々とNo.1に君臨してクラスの中心になっている。