…その時だった。


花の香りが混じった柔らかい、なんだか星羅に似てる、優しい風が吹いた。



でも思わず眼をつむってしまった。



…なんだか、懐かしい…


『…みんな、泣かないで…?』

…星羅?


『唯…貴方の本音が聞けて嬉しかった。

…私、唯に嫌われてはいなかったんだね。良かった…

…謝らないでよ。
貴方は何も悪くない。何も知ろうとせずに逃げてた私が悪いのよ…

ごめんね。

それと、あの頃ずっと一緒にいてくれてありがとう…』

「星羅…っ!

…嫌いになんて、なるわけないじゃんっ…!」



泣き崩れる唯さん。