ゲーセンでひたすら遊んだ後、桜音の下宿先の門限に合わせるため早めに帰ることにした。


女の子と遊んでこんなに早く帰るのは初めてだ。


「桜音…手、繋ご」

「は、はい……」

「手ちっちゃ」

「琥珀くんの手…なんだか安心します」


ぬいぐるみを抱えてご機嫌な桜音を見てると、苦労して取ったかいがある。


「琥珀くん、今日はとても楽しかったです!」

「俺も桜音といれて楽しかった。たくさん桜音のかわいい笑顔見れたし」

「でもプリクラ撮る時に、色んな女の子にカッコいいとか言われてましたよね…」

「あ……妬いた?」

「多少…妬いちゃいました」


シュンとなる桜音が、可哀想で頭を撫でてあげると機嫌が戻る。


俺は桜音にしか興味ねーから。


なんて恥ずかしくて言える訳ない。