黙って風に当たりながら桜音の隣にいる。


桜音のキレイな黒髪がなびく。


「なんですか?」

「んー……髪キレイだなぁ~って」

「ありがとうございます」

「ねー桜音、足崩せば?正座とか痺れね?」

「多少痺れます」

「崩せ」

「………失礼します」


桜音は礼儀正しいけど、たまに堅すぎる。


もう少し緩くてもいんじゃないかって思うほど。


「琥珀くん、次の授業出ますか?」

「なんで?」

「単位足りなくなりません?」

「気にしてなかった」

「気にして下さい!」


上目遣いの桜音がかわいいから授業出ますかぁ~。