美味しそうにリンゴジュースを飲む桜音は、どこか幼くてかわいい。
「ガキみたいだな」
「失礼ですよ~…。琥珀くんってたまに意地悪ですよね」
「女の子にはね」
「優しくしないと嫌われちゃいますよ」
ムスッと頬を膨らまして俺を見る。
別に女の子みんなに意地悪な訳じゃない。
好きな子に意地悪したくなるだけ。
少し前……中学ん時くらいに郁理くんに言われたことがある。
「意地悪したくなるくらい本気の女見つけろ」って。
最初は全く意味わかんなかった。
今なら、なんとなくわかる気がする。
桜音のこと………
本気で好きかもしれない。