下宿先に着いたのはあっという間で、もっと一緒にいたいとまで思う。


俺どうかしちゃってんな。


「ありがとうございました!」

「別にー。女の子一人で帰らせんの気分悪いだけだから」

「新井くん…モテそうですね」

「そうですね。女の子に不自由したことないですね」


口元を押さえて笑う。


その仕草がまたかわいい。


「それでは、また学校で」

「あぁ」


また学校で…ってことはまた会ってくれるってこと?


変な言い方したら俺、期待するよ?



それから家に帰ると、笑ちゃんと京からは遅いって文句の嵐。


今回だけは、ほんの少しだけ笑ちゃんに感謝かもな。