まず、彩葉ちゃんと郁理くんが仕事から帰って来る前に何とかしよう。
そんな時、桜音が俺の服の裾をきゅっと握った。
「お腹痛いっ……気持ち悪いです…っ」
「ちょっ桜音!?大丈夫か?とりあえず寝てろ…」
「なんか……ごめんなさい。私のせいで琥珀くんを困らせるなんて…」
「自分責めんな。これは俺が悪いから」
半べそかいてる桜音をソファーに寝かせて、タオルケットをかける。
まず、桜音を不安にさせちゃダメ。
俺がちゃんと責任取るべきだ。
「琥珀くん。自分責めんな……です」
「桜音は優しいな。…俺が父親なんて考えつかねぇや」
「私もお母さんになれる自信は、これっぽっちもありません」
「急すぎるしな。……俺、なんとかするから」
桜音のお腹を撫でてみる。
ここに……ほんとに子供いるのかな?
俺と桜音の子供。