あっ、あああ焦るな俺!


まず冷静に考えよう………。


桜音とヤる時は必ず避妊した、絶対に。


「お、桜音ちゃん。妊娠したって思う根拠はなに?」

「生理……きてないんです…。1ヶ月は確実にきてないんです…」

「それは笑ちゃんも何か同じようなこと言ってた!他には?」

「ダルイし……吐き気もたまにっ」


参った。


本気で参った。


どうする俺?


桜音のお父さんに会わせる顔ねぇし、どう責任取る?


「ほんとに…妊娠してたらっ……どうしましょう…」

「そん時は……っ…俺だってまだ学生だし頼りねーけど産んでほしい」

「琥珀くんっ……でも…お父さんとかに何て言われるか…」

「俺が全力で守ってやる。桜音も、その子供も」

「ありがとうございます…」


力なくヘラリと笑った桜音は、どこか切なそうで。


俺にしがみついて離れない。


もし……もしも妊娠してたら俺が守ってやるから。