ベッドに彩葉ちゃんと腰掛けながら、昔話しに花が咲く。
そんなあたしの部屋に来たのは疲れた顔してる郁理。
「笑花~ちゃんと荷物まとめたか?」
「まとめたよ。いつでも出てける感じ♪」
「やっとうるせーのいなくなるな。なっ、彩葉!」
「またまた~。笑花がちょっといないだけで心配する人が何言ってるの!」
ほんとは、すっごい郁理には感謝してるよ。
仕事で疲れてるのに、あたしの引っ越しの準備手伝ってくれたり……。
「よしっ!じゃあ、そろそろ晩ごはん作ろっかなぁ~」
「俺も下行こっ」
「あ、待って郁理!」
欠伸をする郁理を呼び止めた。
あたしも大人なんだから、ちゃんとお礼は言わなくちゃ。
「ありがとう」
「……ん」